製本用の骨ヘラを整える

製本用 骨ヘラ(ボーンフォルダー)

先日からやっとオンラインショップでも購入できるようになった製本用の骨ヘラ。

製本教室に来ていただいたことのある方ならお分かりいただけると思うのですが、手製本では使用頻度がカッター並みに高い製本道具なのです。

紙をしっかりと折るときに使ったり、紙に限らず革や布などにスジなど目印をつけるとき、紙/布/革など表紙素材を芯材にくるむとき、接着した部分をよくよく接着させるためなど、あらゆる作業で使えるので、手製本に限らずカルトナージュや革製品をつくるときなんかにも使えてしまう、とても頼もしい道具です。

製本用 骨ヘラ(ボーンフォルダー)

そのままでもお使いいただけますが、骨製なので使いたい用途や、いまよりちょっと薄くしたい、尖らせたいなど、思い描いた形にやすりで整えて、より便利に使うこともできます。

ヘラ削り

削るときは市販の紙やすりを使っていただいて、目の粗いものからだんだんと番手をあげて(わたしの場合だと1000番くらいまで)やすりをかけて成形し、整えていきます。

形をととのえられたら、粉塵を拭き取っていただいた上で、強度をあげるためにリンシードオイル(アマニ油)をジップロックなどに入れ(使う量が少量ですみ、放置しやすいです)、形を整えたヘラを一緒に入れてしばらくの間(1、2週間ほど)漬け込みます。

ヘラ削り ヘラ削り

取り出した後はしっかり水で洗い流してください。その後も油分がしばらくでるので、大切なものを油で汚してしまわないよう何か下に敷いた上で、油分がでなくなるまで置いておくといいですよ。

ヘラ削り

こちらはわたしの愛用している骨ヘラたち。
用途によって形を少しずつ変えています。

角の作業がしやすいものや、薄めにしあげているもの、片面を平らに仕上げているものや、ノーマルのものなど。さまざまです。

使っていてちょっと欠けてしまった!なんてことがあってもまたヤスリで削って形を整えることができるので、いつまでも長くお使いいただくことができるのが骨ヘラのとてもいいところです。

2023/07/18