厚みのある大きな本の修理
重量感と厚みのある大きな本の修理のご依頼をいただきました。
ただでさえ大きくて厚みのある本ですが、横長の本ということで、余計に中身の重さに耐えきれなかったようで、裏表紙側の表紙と中身をつなぐ見返しが表紙ごと大きく破れてしまっている状態。
破れてしまった表紙部分は、タイトルの文字の色に似た布を使って新しく作り直し、表紙と中身をつなぐ見返しには、接着したことが目立たない和紙を貼り、補強しました。
元々のタイトルも、修理後に再利用できるよう丁寧に救出し、表紙の内側にも補強を入れることで以前よりしっかりと丈夫に、かつ修理前のイメージを損なわず修理することができました。
お客さまの声
ありがとうございました!
返送いただいた 修理済みの本 先ほど届きました。
とても綺麗に、しかもしっかりとした開閉ができるように 補修いただき、ありがとうございました! 補修前の状態を撮っておかなかったことを残念に思います。
この度、製本補修をお願いした大きな理由は、重く大きな本の表紙や束?が裂けている状態では、手に取ってくれる人もいなくなり、短期間のうちにゴミ扱いになることが容易に想像されました。正直、本の購入代金を越えた製本補修費用となりましたが、この本を作るために注がれた多くの人の思いを容易にゴミにしたくないと思ったからです。
補修していただいたことで、この本が私の手を離れたとしても、当分の間は役立ててくれる人々がいるのではないかと思います。ありがとうございました。
▼ 制作動画
ドイツ装
2024