70年前の古いアルバムを修理しました。

表紙と裏表紙の間にあるはずの背はなくなっていて、何枚かのガムテープで繋ぎ合わせている状態。ガムテープ自体も劣化してページも割れています。このままではもっとバラバラになってしまうのではないかと心配されて修理のご依頼をいただきました。

今回はできるだけ元の状態を維持しながら、また安心してページをめくれるように修理をしていきます。

表紙についたガムテープを少しずつ綺麗に剥がしていき、割れてしまったページを1冊のアルバムになるよう直します。表紙と中身をつなぐボロボロになった見返しは、アルバムに書いたご自身の名前を残し、新しくした見返しに貼りこみました。一部ページ破れも薄い和紙を貼り、修理しています。

なくなってしまった背の部分以外にも、表紙自体の傷みも大きかったため、全体的に表紙は似た色の布で作り直して、元々の表層だけを救い出し、新しい表紙に貼りこみました。

無事にアルバムが届いた連絡と合わせて、一言お礼が言いたくてと、お電話で「たいせつな宝ものができました」と。

喜んでいただけている声を聞いて、わたしも嬉しくなりました。

写真はお客様のご厚意で、貼り込まれたアルバムの写真も含め、事例の画像を公開させていただきます。大切なアルバムをお預けいただき、ありがとうございました。

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